
卒業生の声
Title:後藤 一都(6期生 / 1996年 卒業)
牧 師 / 愛媛県在住 / 北海道出身

「読むべきものは聖書、学ぶべきものは天然、なすべきことは労働」とは内村鑑三の言葉ですが、愛真高校での3年間には、この言葉そのままの日々がありました。
仲間たちと寝食を共にする寮生活や自然豊かな環境のなかで、他者と自分との違いに多く気づかされることがありました。同じ聖書の言葉を読んでも受け止め方が違っていたり、自分にとってはあたりまえのことが共同生活のなかでは通用しなかったりすることもしばしばでした。自然も自分の思うままにはならず、また時には自分自身のことでさえも思うようにはならないものです。
しかし、そのようななかで自然の豊かさに気づかされ、人からの多くの助けを受けたことが、自分にとって貴重な経験となりました。製パンや農作業、草刈り、肥え汲みなど労働の体験も、自分自身を見つめる良い機会になりました。
聖書を読み、天然に学び、仲間と共に労働することで、神と共に生き、隣人と共に生きる喜びと楽しさを知りました。
愛真で過ごした日々が、今、愛媛県の松山で教会の牧師として働き、教会付属保育園の子どもたちとふれあうなかでも、豊かに活かされていると感じています。